さよならの見つけ方 第2章 *絶対温度*

「バカじゃないの」






クリスの声で目が覚めた。





自分の部屋とは明らかに違う匂い。



つんと鼻に付く消毒液の匂いと、白い天井。










そこは医務室の、ベッドの上だった。










頭と胃のあたりがぐるぐるする。



起き上がろうとしたけれど、腕に力が入らなくて無理だった。




ベッドのすぐそばに呆れ顔のクリスが立っていて、白い眉間にしわを寄せている。










「単なる貧血よ。

上手に倒れたみたいだから頭も打ってはいないはず。

後頭部は痛む?」






「…いえ」






自分の喉から出た声が、あんまりか細くて驚いた。



体に力が入らないのは、ひどい風邪を引いた4年前以来だ。