月曜日学校に行くと、蓮が花音と一緒にいた。花音はノートを広げて、蓮は花音の前の席の椅子を借りて座っていた。

珍しい組み合わせだ。ダブルデート以前は二人のペアは見たことがなかった。私を含めた三人はあったけれど。この間のダブルデートで仲良くなったのかな。デートのときも二人仲良かったみたいだし。

「おはよう」と二人に声をかける。
二人も返事をしてくれた。

「二人が一緒にいるの珍しいね」

「あ、瑞穂ちゃんヤキモチ? 」

いつものノリで言ってくる蓮に「ちーがーうー」と返す。

「もうすぐ中間テストだから、山本くんに勉強見てもらってるの」

「蓮って勉強できるの? 」

「ひどい、瑞穂ちゃん。俺賢い方だよー」

自分で言うか。

「まあ、英語だけだけどね」
花音がツッコむ。

「あー、帰国子女だったね。蓮」

「英語だけって水谷さんも何気にひどい。今は英語してるけど、他の科目もできるから」と、蓮は自慢げに言った。

「ふーん」

「あ、信じてないな」

「嘘うそ。じゃあ、私にも勉強教えてよ。数学」

「藤野さん、数学苦手なんだ」
後から聞こえたその声の主は鎌田くんだった。

いつの間に。