今日から君の許嫁!!

花音たちがやっと私たちの存在に気づいた時にはもう二人の近くに来ていた。
「お待たせ」と二人に声をかける。

「遅いよ」
花音が頬を膨らませた。

「ごめん。メール気づくの遅くて」
鎌田くんが手を合わせる。

「なんてね。私たちもさっき来たところだから」
ねっ、と花音は蓮と顔を合わせる。

「瑞穂ちゃんは気にしないで」
蓮は言いながら鎌田くんを一瞥した。

花音、冗談言うくらい元気なようでよかった。

息を吐くと誰かの手が肩に乗った。横を見ると鎌田くんが微笑んだ。

「お昼、どうしよっか」

花音の問いに蓮が答える。
「なんでもいいよね、買ってくるよ」

「藤野さん、食べれないものとかある」
鎌田くんが聞いた。

聞き方が紳士すぎる。普通、食べたいもの聞くでしょ。そう聞かれたらなんでもいいって言うけどね。

特にない、と言おうとしたときに蓮が 「瑞穂ちゃんの苦手なものは俺がわかってるから」鎌田くんに向かって言った。

今日初めてのことだ。蓮の鎌田くんへの険悪な態度は。いつもの蓮が戻ってきたように感じた。安定の蓮だ。

蓮の言葉に鎌田くんは何も言わずに私に向かって微笑んで二人で歩いて行った。