「ねぇ、いいの」と、思わず聞いてしまった。
「何が」
「……い、告わなくて」
「いいよ」
鎌田くんはなぜか嬉しそうにそう言った。
「俺は自分の気持ちを伝えただけ。藤野さんの気持ちはまだ聞いていないし、振られてもいない。これって、まだ藤野さんを好きでいていいってことだよね。俺……諦めないって言ったでしょ」
なんだ、これは。胸が苦しい。心の臓がドキドキでやられる。そして、なぜ「俺……」で溜めてから「諦めない(以下略)」を耳元で言ったの。何ですか、そのフレーズは人の耳元で言わないとダメとかあるのですか。耳元で呟くとか鎌田くんの声が直接耳に入ってくるから本当に心臓に悪いのだけど。「あわわわわ」状態でショート寸前だよ。
しかも、言い逃げとかありですか。いや、逃げてないけど。むしろ、迫ってきてるけど、あれか、私が逃げられないやつか。
思わず「ずるいっ」と、声が出た。
「ときめいてくれた? 」
鎌田くんは笑顔で聞いた。
「ときめかないよ。ドキドキするだけだから。心臓に悪い」
「ドキドキって十分ときめいてるから、それ」
「知らないよっ。もう、先行く」
列が前に進んだので鎌田くんに背を向けて列を詰めた。
「待ってよ、藤野さん」と後ろから鎌田くんの声が聞こえた。
「何が」
「……い、告わなくて」
「いいよ」
鎌田くんはなぜか嬉しそうにそう言った。
「俺は自分の気持ちを伝えただけ。藤野さんの気持ちはまだ聞いていないし、振られてもいない。これって、まだ藤野さんを好きでいていいってことだよね。俺……諦めないって言ったでしょ」
なんだ、これは。胸が苦しい。心の臓がドキドキでやられる。そして、なぜ「俺……」で溜めてから「諦めない(以下略)」を耳元で言ったの。何ですか、そのフレーズは人の耳元で言わないとダメとかあるのですか。耳元で呟くとか鎌田くんの声が直接耳に入ってくるから本当に心臓に悪いのだけど。「あわわわわ」状態でショート寸前だよ。
しかも、言い逃げとかありですか。いや、逃げてないけど。むしろ、迫ってきてるけど、あれか、私が逃げられないやつか。
思わず「ずるいっ」と、声が出た。
「ときめいてくれた? 」
鎌田くんは笑顔で聞いた。
「ときめかないよ。ドキドキするだけだから。心臓に悪い」
「ドキドキって十分ときめいてるから、それ」
「知らないよっ。もう、先行く」
列が前に進んだので鎌田くんに背を向けて列を詰めた。
「待ってよ、藤野さん」と後ろから鎌田くんの声が聞こえた。


