今日から君の許嫁!!

「二人のこと気になる? 」
鎌田くんがそう聞いてきたのは花音と蓮と別れて二つ目のアトラクションに並んでいるときだった。

「全然、そんなことないよ」

「じゃあ、俺の眼見て答えて」
鎌田くんにじっと見つめられる。
さっと目線をそらした。

これはやましいとかじゃなくて、単に鎌田くんの顔面が綺麗すぎるからなのだけど。

「いいよ、隠さなくて」と、鎌田くんは言った。

案の定、誤解された。

「隠してないよ」

「別行動してから藤野さんあまり楽しそうじゃないから。山本くんのこと考えてるんじゃないの」

楽しそうじゃないなんて嘘だよ。そう見えるのはきっと鎌田くんと二人という状況に緊張しているだけだから。

「別に、蓮のことなんか考えてないよ。蓮、今日、様子変だし。鎌田くんもそう思わない。蓮が何も言ってこないんだよ。昨日はいつも通りに軽かったのに――――」

「あいつのことなんか考えないでよ」

さっきと違う真面目な声だった。びっくりした。鎌田くんのこんな声は初めて聞いた。少し怒りを含んだ声だった。何も言えなかった。