左隣に目を向けと、
「あ。」
そこには、今さっきまで美華と話していた黒河くんの姿。
そして、隣の机に置かれた彼のカバン。
ま、さ、か........
「噂の遠藤香澄だ。」
隣の席だ、これは。確実に。
てか、いきなりフルネームかよ!
なによ、『噂の遠藤香澄だ』って!
失礼きわまりないやつ!!
私は特にそいつの言葉に返事をすることなく、美華の方に振り返った。
「え、無視?(笑)」
おかしそうに美華に言われた。
いや、あんなやつ、相手にする必要は無い!
話すことなんてないし、イケメンだろうがなんだろうが私には関係ない!
「で、なんの話してたっけ?」
「え、だから黒河くんの.......」
「なに、俺の...「あー!そうだ、今日このあとどこでご飯食べようか!」
早く去れ。
さっさと去れ。
美華も美華だ!
なんで本人いるのにそういうこと言うかな。
ま、まあ、確かに黒河だっけ?
そいつの話してたのは事実だけど。
本人いる前でそんなこと言うか?
「そんな話してないけど(笑)」
楽しんでる。
絶対楽しんでる。
この状況を、やつは絶対に楽しんでやがる!

