「キスしていい?」
「は?」
バカなの?
ねえ、バカなの?
いきなりどうしたの?
私が少し見直しかけていたのに、それをぶち壊す一言をサラリと。
「帰るわ。」
触れることなくそう言う。
まともに取り合っちゃだめよ。
また、余計なことに時間を使ってしまう。
「ジョーダンだよ!ったく、相変わらずお堅い奴。」
「あんたが軽すぎんのよ。」
私のほうがおかしいみたいな言い方やめてよね。
あんたが軽すぎるの。
私みたいな人間が普通なんだから。
「明日から、ここで一緒に勉強したい。」
「え....?」
今までにはない、真剣なまなざし。
「テストの日まで、俺のテスト勉強に付き合って。」
どんなお願いごとされるのかと思ってた。
またどうせ、しょうもないことでも言い出すんだろうな、って。
実際冗談でも言われたし?
「香澄が俺のこと嫌ってるのはわかってる。でも、香澄と一緒に勉強したい。」
いつもなら、そんなお願いごと、ほかの女に頼めばって断ってる。
はずなのに。
なんでだろう?
その真剣なまなざしに、私はうなずくことしかできなかった。
「い、いよ....」

