だから、ある程度学校で集中して勉強してから帰っている。
「じゃ、勉強頑張ってね!」
「うん、気をつけて帰ってね!」
美華とわかれて、図書室に向かう。
シンと静まりかえっている図書室。
端の椅子に座り、ノートや教科書を広げる。
「えっと、xに6を代入して....」
集中しながら数学の問題を解いていた、その時だった。
「ここにいた。」
「げっ....」
大嫌いな奴の声が聞こえた気がした。
いや、でも気のせいかもしれない。
こんな時間にこんな場所にいるわけがない。
そう思い、教科書から目を離さなかった。
「最近ずっと俺のこと無視したり、嫌いって言ったり、いい度胸してるね。」
「いやっ....!」
な、なに....!?
椅子に座っている私の後ろから手をまわし、耳元で囁かれる。
つまり、後ろから抱きしめられている状態だ。
「ち、近い!どいてよ。」
「こうやって捕まえてないと、逃げるでしょ?」
顔が耳元にあるせいで、息が顔にかかるのがわかる。
「狙った獲物は逃さない。」
「やめろ.....」

