すると、梓は誰にも聞こえないくらいの小さい声で、
「あれから何もなかったか?大丈夫か?」
と、心配そうに私に声をかけてきた。
な、によ、それ.......
なんでそんな優しいく声かけんの。
なんでそんな心配そうな顔すんの。
「うん、大丈夫。」
そう言うと、ホッとしたような顔をし、そのまま女子の群れに消えていった。
本当、よくわからないやつだ。
とことん理解に苦しむ。
「え、昨日なんかあったの?」
そういえば、美華には昨日のこと何も話してないんだった。
「ちょっと、いろいろと......」
「そうなの?大丈夫?」
「うんー、実はさ。」
私は昨日あったことを美華に話した。
自分でもよく理解してないから、話しながらも胸の中ではモヤモヤしてたけど。
案の定、美華は目を丸くしながら話を聞いてて。
そりゃあ、そうなるわ。
「とんでもない奴がいるもんだよ、本当にさ。」
「あいっかわらず、冷静沈着だよね。」
だって、焦ったところですぎた話だし。
まあ、あの時は実際焦ってたけどさ。
...........あいつの前で、不覚にも涙とか流したし........
いや、でも、それは私の意志ではないわけであって。
あいつが、あんな声をかけるから涙がこみ上げてきて.........
だ、だけど、あいつじゃない誰かだったとしても泣いてた........のか.......??

