「だから、嫌だって言ってんじゃん。」
「だから、それが嫌だって言ってんじゃん。」
あー!もうしつこいな!
呼び方なんて、どうでもいいでしょ!別に。
なに今更、名前で呼んでほしいなんて言い出してるわけ?
「俺の言うこと聞けないなら、キスするよ?」
「はあっ!?」
なんでこいつはこんなに俺様で自分勝手なの?
なんで、
私が下の名前で呼ばない=キスする
ってなるの!
本当に、何考えてるのか理解出来ないんですけど。
「どうする?下の名前で呼ぶか、俺にファーストキス奪われるか。」
どうする?って言われたって.......
「どっちもい.......「あ、ちなみに“どっちも嫌だ”とかいう選択肢はないから。」
私の言葉を遮って、黒河が言った。
なんでいつも私の上をいくの。
こんなやつの手の上で踊らされたくなんてないのに。
「じゃあ今から10秒数えるから、それまでに名前呼ばなかったら、キスな。」
「はあ?ちょっ.........「10......9......」
人の話を聞けぇぇぇ~~~っっ!!
勝手にカウントダウンを始める。
「呼ばないわよ!?絶対に呼ばない!」
「8.......7........」
0に近づくたび、黒河の顔も私の顔に近づいてくる。
数を数える黒河の息が、顔にかかるのがわかる。
「6......5......4......3.......」
「~~~~っ.......あ、ずさ.....っ......」
私が名前を呼び、黒河のカウントダウンと近づく顔が止まった。
よ、呼んだわよ.......
呼んでやったわよ!
「あーあ、惜しかったなー。」
「呼んだから、ね......」

