【完】恋なんてするものか!







「そんな強気だけどさ、今置かれてる状況分かってんの?」






グッと顔を近づけられて。





鼻と鼻がついてしまいそうなほどの距離。





負けじとにらみ返すけど。





内心、怖気づいていた。





強がってはみるけど、さすがにこの状況がやばいって分からないほどバカではない。






ひとりだけならまだしも、4人もいるんじゃ勝ち目なんてない。





“所詮、女”だから。






「1回さ、あんたとヤッてみたかったんだよね。」






「目的はなに。」






「別に?けど、恋愛なんて興味なさそうなあんたが黒河梓と繋がったって聞いて、俺らでもいけると思ってさ。」





あんの、バカ!





この状況、どうにかしなさいよ!





あんたのせいよ!黒河梓ぁ!!






「あんたも結局、誰でもいいんだろ?だったらさ、俺らでもいいじゃん。」






「あんな噂、でたらめよ!信じて、こんなことしてバカみたい!」






「まあここまできたら噂とかどうでもいいけどな。」






そういうと、私のブラウスに手をかけてきた。






「やめなさいよ........」





「どうせいろんな男とやってきたんだろ?」





ま、まずい........





完全に相手の流れに乗ってしまってる。







「や、やめて.......っ.......」





男の手によって、リボンが取られた。






ど、どうしよう......




こういうとき、どうやって逃げればいい?





「口では強気なくせして、ここまでくると弱くなるんだ?」





「や、やだ........っ!」





誰か、誰か助けて.....っ!!