司会者、会場にいる観覧者、隣にいる宮本。
全員が俺の事を驚いたように見つめていて。
「俺には、誰よりも大切な彼女がいます。」
この場にいる全員に届くように。
そして1番は、聞いてるかは分からないけど。
香澄の心に届くように。
これ以上、周りから辛い思いをさせないように。
正々堂々、付き合えるように。
「周りからは、不釣り合いとか、もっとお似合いな奴がいるとか、ヤジも飛ばされる。」
それを1番気にしているのは香澄で。
そんな香澄のことを慰めることしか出来ない俺は自分に腹が立つ。
「でも、俺にとってはそんな彼女しか心の中にはいません。
多少、男勝りでも。
平均より身長が高くても。
俺にとって、そいつに勝てる女はいません。」
誰になんと言われても。
俺の気持ちは変わらない。
「今、付き合ってる彼女が世界の中で一番好きで、いちばん可愛い。俺には彼女しかいないって、胸を張って宣言できる。」

