なんで宮本の方が勝ち誇ってんだよ。
俺はこんな時でさえ、香澄のためになにもしてやれないのか......
多分、このまま話をしていてもラチがあかない。
俺の頭の中に、ひとつの案が浮かんだ。
「分かった。出りゃいんだろ。」
「そ。でもその変わり、当日になって休んだり、その時にコンテストに姿を現さなかったり、このことを誰かに口外したときは......分かってるよね?」
そんなこと、したりしねぇよ。
文化祭当日まで。
なにも出来ない、無力な自分に腹が立つけど。
こんな卑怯な女の言いなりになんて、なってたまるか。
「分かってる。その代わりちゃんと約束しろよ。俺が文化祭の日、お前とベストカップルコンテストに出たら、もう二度と俺と香澄の邪魔しねーって。」
「ふふっ。分かってるわ。じゃあ当日、楽しみにしてるから。」
と、満足気に笑うと、宮本はその場を去っていった。

