う、そ.......
なんで.......
嫌な汗が出てくるのがわかった。
「まって、どういうこと!?」
隣の美華も目を丸くしてステージを見つめる。
ぶっきらぼうに立つ梓に、ベッタリと腕を組みながらくっつく宮本さん。
ザワザワと騒がしくなる体育館内。
私と梓が付き合ってると知っている人達が、ヒソヒソと話をしているのが聞こえてくる。
「え、黒河くんって遠藤さんと付き合ってたんじゃないの?」
「でもあのふたりもお似合い。」
「もう別れたのかな?」
ヒソヒソと周りから聞こえてくる声。
私がここにいるとわかった人たちから目線を感じる。
嫌だ.....嫌だ.......
なにがどうなってるのか、全く理解できない。
ま、まさか......梓が最近様子が変だったのってこれが原因とか......?
本当は、別れ話をしたかったとか....?
いろんな気持ちがぐるぐるして、何が何だかんか分からない。
「美華、ごめん!ちょっと教室行ってくる!」
「あ、香澄!!」