【完】恋なんてするものか!







「よいしょ.....ここらへん、適当に置いておけば大丈夫だよね!ありがとう!」





「いえいえ!先輩の役に立てて嬉しいです!」




資料室の机に適当に資料を置き、滝川くんにお礼を言う。




滝川くんは嬉しそうに笑顔を見せた。




ふたりで資料室を出ようと、扉を開けた時だった。






「あ、梓....」





目の前には梓の姿。





「香澄.....」





梓は一瞬驚いた表情をしたあと、私の後ろにいた滝川くんを見つけた瞬間、不機嫌そうな顔になった。





しかし、私も梓の後ろに見たことない女子生徒の姿を見つけた。





一気に気まずい空気になる。




「こんなとこで何してんの?」




不機嫌そうに、私にそう問掛ける梓。





「先生に、資料運べって頼まれちゃって....ひとりで運んでたら重いだろうからって手伝ってくれて。それだけだよ....」




特にやましいことはない。




本当に、滝川くんの優しさに私が甘えただけで。





「ふーん。」と、あまり納得のいっていない様子の梓。






「ホントだから!」




「まあ、香澄がそういうなら信じるよ。」




と、最後は少し笑って言ってくれた梓。




ホっとしたと言えばしたけど......




私の胸にはまだモヤモヤが残っていた。




そう。梓の後ろに立っている女子生徒。




「あなたが、梓くんの彼女の香澄ちゃん?」





ヒョコリと梓の後ろから顔を出し、にこやかにそう問いかけるその子。