「モテ期、きてんじゃん!」




滝川くんとわかれたあと、梓とふたりで教室に戻り、まだ残っていた美華にさっきあったことを話した。




「モテモテなうえに、こーんな甘いこと言ってくれるダーリンがいるなんて、幸せもんだなー!」




肘で「このこのー」なんて私をつつく美華。





「もう!からかわないでよ!」





「なんで告白なんてされてんだよ!」




「え!?私が悪いの?」




なんで私が悪者みたいな言い方するのよ!




私何もしてないし!



私のせいじゃなくない?





「ったく、お前は少し自覚がたらなすぎんだよ!」





「はあ?なんの自覚よ!」




「もっと、自分の可愛さとか男からも好かれる性格してるとことか、自覚しとけ!」




「......これっぽっちもないわっ!そんなもの!」




梓のそんな言葉に少し照れてはしまったが、一瞬で我に返る。




自覚しろと言われても、可愛さも好かれる要素も全くないんだもん!





男から好かれる性格、って。




だったらなんで今まで彼氏できなかったのか、って話だし!




女の子から憧れられるような存在の私が、男の人から恋愛感情を持たれるわけがない。