【完】恋なんてするものか!





ま、まあ......




嬉しいような、やりすぎなような.....




ちょっと複雑な気持ちではある。





そこまで私のことを思ってくれてたのは嬉しいんだけどね。




「入学式の時からずっと探してました。やっと会えた....」




本気で私のことを探してたんだ....




それはとても嬉しいことだけど。




でも.....




「ごめん、私、彼氏がいるの。」




私には梓がいる。




私にとってとても大切な唯一無二の存在。



だから、滝川くんの気持ちは嬉しいけど。




その気持ちに答えてあげることは出来ない。




「そ、そうですよね.....先輩みたいに素敵な人には彼氏がいて当然ですよね.....」




しゅん、と小さくなる滝川くん。




「す、素敵な、なんて大袈裟だよ.....でも、気持ちは嬉しいよ?」





「でも俺、諦めなくてもいいですか?」





「え.....」




さっき少し落ち込んだ様子を見せたのに、直ぐに切り替えて私の目を真っ直ぐ見据える滝川くん。




その強い眼差しに、一瞬怯みそうになる。






「先輩と、先輩の彼氏さんには申し訳ないんですけど、俺、香澄先輩に彼氏がいるからって諦められるほど、簡単な気持ちで先輩のこと追いかけてきてないです。」




滝川くんの目は本気だった。