【完】恋なんてするものか!






「同じクラスに香澄がいればまだマシだったのにさ、別々だし。くそつまんねー。」



と、拗ねたように言う梓。



まだ言ってるし....




なんか梓の恋愛に対する印象が変わった気がする。




もっとサバサバしてて、あんまり干渉しないタイプかと思ったけど。




こうやって普通にヤキモチやいたり、拗ねてみたり。




なんか、可愛いところもあるんだなって思った。




「仕方ないでしょー?別になっちゃったんだから。」




「あー、そっかそっか。香澄は俺と別のクラスでも平気なんだもんな?別に寂しくもなんともないんだもんな?」




それは、計算でやってんの?




それとも素で言ってんの?




「べつにおれなんかと同じクラスじゃなくたって、大澤がいればそれでいいんだもんな。」




なんて、ブツブツ言ってる。




もしこれが素で言ってるなら、私も本当の気持ちを伝えるべきなんだろうけど。




それを狙って計算でやってるのなら、絶対に負けたくないんだけど?




「あーあー。切ねーなあー。なんとも思われてない俺、可哀想だなー。」




確信した。絶対に計算してやってる。




私が『寂しい』って言うのを狙ってる。



さっきからチラチラ私のこと見てるし。




なんてわかりやすい人間なんだよ.....




そんな手に私がのると思ったか?




「あーあー、可哀想でちゅね~。よちよち~。」




「......え、キモ。」




.........え?



そんな冷静な反応すんなよ。




急に恥ずかしくなってきた。




「ふーん。俺にここまで言わせておきながら自分は何も言わない挙句に、そうやって俺のことバカにすんだ?」