【完】恋なんてするものか!






出し口からぬいぐるみを取る。




「やった!」




ふたりで満面の笑みでハイタッチ。




ふわふわの猫のぬいぐるみ。



「はい!」




「いーよ。香澄が取ったんだし、あげる。」




梓に渡そうとしたけど、そう言われる。





「え、なら100円....「大丈夫!気にしないでもらって!」




私の言葉を遮り、そういう梓に何も言えず、お言葉に甘えてもらうことにした。




ギュッと両手で抱えながら歩く。




「お前~、香澄に抱き抱えてもらえるなんて贅沢すぎるぞ!」




なんて、冗談っぽく私の腕の中にいる猫のぬいぐるみに話しかけてる梓。




なんて子供みたいなことを......




でもそんな梓が可愛くて、クスッと笑ってしまう。




たまにそうやって無邪気というか、子供っぽいところがある。




楽しい時間はあっという間に過ぎ、もう外も薄暗くなってきた。




名残惜しいけど、電車に乗って帰ることにした。




最寄りの駅から、わかれて帰るつもりでいたけど、案の定、家まで送っていくと梓に言われ、遠慮しても聞いてもらえる訳もなく。




私の家までの道のりをふたりで歩く。




「明日ら学校とかだりーなー。」




確かに昨日まで春休みだったし、今日も午前で終わったからね。




また1日授業のある学校って考えと、確かに憂鬱。