こんな恥ずかしいこと、普段なら絶対言わないのに。
ムードって恐ろしい。
「俺のこと、煽ってんの?そんな可愛いことしてさ?」
「べ、別にそんなつもりは.....」
「マジで可愛すぎだから。ふたりきりだし、このまま食べちゃうよ?」
「だ、だめ!」
「なんで?」
な、なんでとか言われてもね!!
何度も言うけど、いまさっき付き合ったばかりなのよ!?
さすがに展開はやすぎ!!
「ま、まだダメだって!早いって!」
「また言ったな?“まだ”ダメだって。」
わざと、まだ、を強調した梓。
「じゃあいつならいいの?」
「え、っと.......わ、わかんない!!」
そんな、いつならいいとかわかんない!!
でも、とりあえず今はダメ!
「わかんないじゃわかんないんですけど?」
「そ、そんなこと言われたって.....」
「こんなに好きで、俺は今すぐにでも香澄の全部が欲しいのに。いつならいいの?」
ほら、すぐその質問攻めに流れをもっていく!
それにそんな甘いセリフを並べられたら、どうしたらいいか余計に戸惑うじゃん。
「い、いつか!!と、とりあえず今はダメなの!」
「えー、ケチ!」
「ケチで結構!」
「じゃあ、今度こそ覚えておけよ?今度は本気でやめてやんねーから。」

