【完】恋なんてするものか!





好きな人のキスって、こんなに幸せな気分になるんだ....



「わりぃ....止まんね....」



優しく。でも、激しく。



私の唇を求めてくる。



人生で初めてのキス。




キスの仕方なんてわかんないけど。




合ってるのかわからないけど。



少しでもついていきたくて、何とか応えたくて.....




梓の唇は思ったよりも柔らかくて。




唇から伝わる熱が。




梓の手の温もりが。




私の体をも熱くさせる。




どのくらい経ったかな。



唇を離し、強く、キツく私を抱きしめた梓。



今までもたくさん抱きしめてもらったけど。




だけど、今までで一番温かい気持ち。



「なあ。もう一回、聞かせて。香澄の気持ち、香澄の言葉で、ちゃんと聞きたい。」



私の気持ち。



本当は、ずっとずっと前から決まっていた。



ずっと気づいてた。



言うチャンスだってたくさんあった。



でも私は逃げ続けてきた。今日まで。




「梓のことが、好き.....ずっと言おうと思ってた.....ずっと、ずっと前から好きだったの.....」




「うん....ありがとう。俺も、香澄のことが好きだ。もう、香澄のことしか見えない。」




やっと.....やっと言えた.....



やっと、届けられた。



なぜか、無性に梓の顔が見たくて。



腕の中から抜け、梓の顔を見ると。




「ばっ!み、見るなよっ!!」



と、焦りながら私から顔をそむけた。



それもそのはず。



梓の顔は、耳まで真っ赤で。



まさか、そんなに照れていたなんて。



私まで恥ずかしくなってきたよ.....