【完】恋なんてするものか!






ひとりどうしようもできず、あたふたしていると。





「ねぇ。きて?」




そう、両腕を広げた梓。




「ものすごく、香澄のこと抱きしめたい。おねがい。」




そんな、捨てられた子犬のような顔で見つめないでよ.......




断れなくなっちゃうじゃん......





私は何も言わず、ゆっくり、梓の腕の中に収まった。




ドキドキと胸が高鳴りはじめる。




「香澄。」





「な、なに?」





「好き。」





「う、うん.....」





「すげー好き。誰よりも好き。もう、めちゃくちゃ好き。」





「わ、分かったって.....!」




それ以上言われたら、きっとどうにかなってしまう。




梓の気持ちはもう知ってる。知ってるから。




だからもう何も言わないで......




私も.......好きだから。





心から、梓のことを思ってる。




体を少し離し、至近距離で見つめられる。




どうしよう.....このまま梓の瞳の中に吸い込まれてしまいそう。




目を逸らしたいのに逸らせない。




「そんな顔で見つめんなよ......止められなくなるだろ。」





「ふ、普通の顔だよ......」





「ううん、すげー可愛い顔。」





ど、どうしよう......




なんか頭がクラクラしてきた。




梓の言葉に返事するのもいっぱいいっぱい。