【完】恋なんてするものか!






「ありがと。あけていい?」




「おう。」




中には丸くて小さいカラフルなチョコレートが何種類か入っていた。




「香澄は手づくりでくれたのに、俺は買ったやつで申し訳ないけど。」





「ううん、嬉しい。」




......想像以上に、嬉しい....




好きな人からホワイトデーのお返しをもらうのって、こんなに嬉しいことだったんだ.....!





梓に恋してから、はじめて知る気持ちばかりだ。





「こんな小さなチョコで、そんな嬉しそうな顔すんなよ......」





「嬉しいんだから、仕方ないじゃん.....」




私は、梓のことになると顔に出てしまう。




隠しきれないって、気づいてしまった。




だから、嬉しい時は嬉しいって。




寂しい時は寂しいって。




恥ずかしい時は恥ずかしいって。



全部顔に出ちゃう。





「可愛すぎるって.....」




「可愛くないよ.....」





「無自覚。鈍感。」




「し、失礼ねっ!」




何を堂々と悪口言ってるの!



こんな本人を前に悪口言う人、なかなかいないよ!?




「そんな香澄が、好きなんだけど?」





「....」




そうやって不意打ちに、好きとかいう....



反応に困るんだってば!




こういう時はどう反応したらいいの!?