本当に、そうちゃんの話をしてる時の美華はとても幸せそうで。
可愛くて。
目がキラキラしてる。
「あーあ。早く明日にならないかなあ。」なんて、頬杖をつきながら待ちわびてる。
ホワイトデーか。
今までこんなに意識したことなんてなかった。
バレンタインにあげた義理チョコとか、友チョコとかのお返しをくれる人はいた。
でも別に特別な思いなんてなくて。
ただただお菓子パーティーみたいになってるだけで。
だけど今年は違う。
去年までとは違う特別な思いが胸を支配してる。
どんなことが起こるんだろう。
この時はまだ、一生忘れることのできないホワイトデーになるなんて考えてもいなかった。
***
「今日の帰り、もちろん一緒に帰るよな?」
相変わらず上から目線.....
だけど。
そうやって断言してくれてるってことは、梓は私と一緒に帰るつもりだったってこと。
そう思うとなんでか嬉しくなっちゃって。
「う、うん......」
素直に頷いちゃったりして。
横からニタニタと笑いながら私たちを見つめる美華。
ちゃんと気づいてるからね。