【完】恋なんてするものか!





私の心はいつでもお見通しのようで。




図星をつかれ余計に恥ずかしくなる。




「間接キスでそんなに照れるなんて、可愛すぎかよ。」




しょ、しょうがないでしょ!!



恋愛経験ゼロだし.....



恋だってしたことないし。




分からないことだらけなんだから。




「気にせず、食べてみ?うまいから。」



そう促され、確かにおいしそうだったのでもらおうとした。




.....んだけど。



梓が手に持っているティラミスののったフォークをもらおうと手を伸ばしたのだが、見事にかわされてしまう。




「ダメ。俺の手から食べて?」




.....なるほど。



そう来たか....




「む、無理だよ!」



ここお店の中で、店員さんもほかのお客さんもいるっていうのに!




いわゆる、あーん、てやつでしょ!?



無理無理!!絶対に無理ー!!




「気にすんなって!ほら、あそこ見てみ?」




と、梓が見る方向に視線を移すと、そこには普通にあーん、をしているカップル。



なっ、なんて大胆なことを.....




「みんなそんなもんだって!ほら。」




そう言って私の口の前までフォークを差し出す。



私はキュッと目を瞑り、そのままティラミスを口に運んだ。




「そ。いい子。」



満足げに笑う梓。



なに受け入れちゃってんのよ、私は.....



でもティラミスは本当においしくて。




「うまいだろ?」




「うん!」




なんだかとても心地のいい時間が流れてる。



優しい雰囲気の店内に、ピッタリのBGMが流れていて。



時間が経つのも忘れ、私は梓とふたりの時間を過ごした。