【完】恋なんてするものか!





美華の言葉を聞いて、私もなんかほっこりする。




「頑張って、勇気出して!」



「ありがとう。」




午後の授業を受け、放課になった。



「あ、そうだ!香澄!!」



バッグに荷物を詰めていると、何か思い出したかのように美華が私を呼んだ。




「ん?」



「これ、もらったんだけどさ、あ・げ・る!」





そう言って手渡されたのは、駅前にあるカフェのスイーツ半額券2枚。



柄にもなく甘いものが好きな私。




「いいの!?」




「もちのろんよっ!黒河とふたりで行ってらっしゃい!」




「え....梓と?」



てっきり、美華と行くのかと思い込んでた。




「あったりまえでしょ!?ふたりでデートして今以上に距離を縮めなさいよ!!」



そういうと、薄情にも凛ちゃんとふたりで教室を出て行ってしまった美華。




う、うそでしょー!!



別に梓とふたりきりっていうのはもうさすがに慣れたけど....




デートと言われると、少し緊張する.....



「あれ?ひとり?」



ひとりでどうしようかと戸惑っていると、タイミングよく梓が机にやってきた。




「あー....うん....」




「置いていかれたの?大澤たちに。」




「ま、まあ....そんなとこかな?」



ど、どうしよ.....




どうやって誘おう....



男の人をどこかに誘うなんてめったにしないし。



それに加えてす、すす、好きな人を誘うだなんて....




「じゃ、親友に置いていかれた可哀想な香澄と一緒に帰ってやるよ。」




「う、上から目線....」



「まあまあ、そこは許せよ!行くぞ!」