チョコ、やっぱりあげられないや......
こんな状況で、梓に告白して、チョコ作ったから食べてくださいなんて、言えっこない。
あとで、自分で食べよう。
この場から逃げ出したい衝動を必死に抑えて、凛ちゃんの言葉を待つ。
「ふふっ。」
そんな中、聞こえたのは凛ちゃんの笑い声だった。
びっくりして顔を上げると、口を抑えながら上品に笑う凛ちゃん。
「え......?」
私、笑うようなことしたかな......?
「ごめんね、香澄ちゃん。」
そして、なぜか謝られてる。
頭に浮かぶはてなマーク。
涙は一気に引っ込んだ。
「私、香澄ちゃんに意地悪した。」
「い、意地悪?」
一体なんの事言ってるんだろう?
私、凛ちゃんからいじわるされた覚えは全くない。
頭をフル回転させて思い返すも、何も思いつかないし、心当たりもない。
「嘘だよ。」
「え?」
「あずくんと付き合うことになったって、嘘だよ。」
「........?」
え........え?
ちょ、ちょっとまって?
嘘って......なに?
私の頭にはてなマークが増える。
「気持ちはちゃんと伝えた。だけど、あずくんには届かなかった。」
「そう、なの.......?」
じゃあなんで、さっきは付き合うことになったって.......

