とりあえず、頭がついていかない。
「また、しよーね?」
「いつでも。」
そういうと、彼女は私が座ってるほうじゃない扉から出て、私がいる方とは反対方向に廊下を走っていった。
終わった........よね?
ケータイ取って、さっさと帰ろう。
そう思って立ち上がると、
───ガラガラ
「ふっ、盗み聞き?」
扉が開かれ、そこから黒河が出てきた。
「え........」
私の頭は一気にフリーズ。
き、気づかれてた......!?
いや、でもそんな素振り一度も.......
「おーい。聞いてる?」
「き、気づいてた......の?」
「あたりめーだろ。扉開けたらバレるだろ、ふつー。」
う、わ........
最悪だ。
「趣味悪いね、あんたも。」
「.........こんなところで、あんなことしてるあんたが悪いんでしょ!」
もう、開き直るしかない!
黒河を押しのけて、私は教室にある自分の机に向かった。
机の引き出しの中にケータイを見つけた。
「あんなこと、って、どんなこと?」
「っ......」
うしろからそんな声が聞こえ、振り返るとすぐ近くに黒河が。
グッと私に顔を近づけてくる。

