振り返ると、笑顔で私に手を振る栗原さんの姿が。
イヤホンを探す手を止め、栗原さんに手を振る。
「香澄ちゃん、家こっちなの?」
「うん。栗原さんも?」
「私はちょっと用事があってね!ねぇ、栗原さん、てちょっと距離感じるし凛って呼んでよ!」
「わかった!凛ちゃん。」
私が名前を呼ぶと、とても嬉しそうに微笑んでくれた。
そんな笑顔、見せられたら私も自然と笑がこぼれる。
途中まで道が同じということで、凛ちゃんとふたりで歩くことにした。
「香澄ちゃんってあずくんとすごい仲がいいんだね!」
「そ、そう?バカなことしかしてないよ!」
「でも私から見たらそれがすごい仲が良さそうだよ!」
凛ちゃんにそう言われ、頬が緩む。
頑張って力を入れ、にやけないようにするけど。
「私、あずくんの幼なじみだって言ったでしょ?」
「うん......」
嫌な予感はしてた。
凛ちゃんが教室で梓と話している時から気づいていた。
でもまさか、こんな早い段階で現実の事として受け入れなきゃいけなくなるなんて。
「昔からあずくんのこと、好きだったんだ。」
その言葉を聞かなくてもわかってた。
聞く前から気づいてた。
だけど、本人からその言葉を聞いてしまったら。
私の思い込みかもしれない、っていう、たった数パーセントかもしれない可能性も儚くちってしまう。
やっぱり私の思った通り。
凛ちゃんは、梓のことが好きなんだ........

