「なにボーッとしてんだよ!」
「痛っ!?」
声と同時に頭に痛みが走る。
どうやら私の頭にチョップをしたらしい。
そこに立っていたのは梓で。
そのまま話せばいいのに。
私のところに来てくれたことが嬉しくて。
何も聞かなければいいのに。
「栗原さんのところ、行かなくていいの?」
なんで私はこんなにもバカなのかな。
こんなこと聞いてどうしたいんだろう?
聞いたところで何もないのに。
それでも、
「なんで行くんだよ(笑)俺は、香澄と話してーし。」
そんな言葉を聞いて頬が緩む。
これがきっと、優越感。
幼馴染と再開をしても。
私のことを選んでくれた。
そう思うと、性格悪いのかもしれないけど嬉しかった。
「あら、ラブラブですね♡」
「美華、やめてよ!」
「ふふふ。」
すぐそうやってからかってくるんだから。
だけど........本当に嬉しくて。
別に私のところに来なくてもいいのに、なんて。
強がっても、心は正直で。
フツフツと嬉しさがこみ上げてくる。
「なんだよ、行ってほしいのか?」
「.....」
私は無言で首を横に振った。
こんなことできるようになってしまうなんて。
いつもだったら絶対に強がって思ってもないこと言ってたと思う。
『行けば?』とか、『私のところにこなくていいわ!』とか、絶対言ってた。

