「告白、かー。」
『黒河くんはちゃんと伝えてくれてるんだから、香澄も伝えてあげるんだよ?』
「うん.......」
そう、だよね.......
しばらく前から、何回も気持ち伝えてくれて。
私のために行動してくれた。
そんな梓に曖昧なままじゃ申し訳ないよね。
心ではそう思ってるけど、なかなか実行に移すのは難しいなあ.......
『香澄、乙女すぎて可愛いんですけど!』
「なに、いきなり!そんなことないから!」
乙女なんて言葉、私にだけは言っちゃいけない言葉だよ。
乙女とは正反対だし。
『香澄が恋してるなんて初めてだし、めちゃめちゃ可愛いんだけど。』
なぜそんなに美華が興奮しているのかは不思議だけど。
可愛くないってば!
そんな可愛いなんて言われること、今までほぼなかったから反応に困る。
「からかわないでよねー!」
『やっぱり恋する女の子は可愛いんだよ!』
「そんなことないってば!!」
『ふふっ、私は香澄の味方だから!応援してるから、頑張るんだよ!!』
「う、うん......」
頑張るって言ったって、何をどう頑張ればいいのやら........
次会えるのは冬休み明け。
それまでにちゃんと、心の整理しておかないと。
しかし、年明けに待っていたのは決して幸せな日々ではなかった。