「告白、したことないし。」
『香澄が思ってること、気持ちを包み隠さず素直に伝えたらいいんだよ。』
「そういうのって、簡単そうで難しいんだもん.......」
そうじゃなくても、梓の前だと特に思ってること、強がって言わないことが多いのに。
梓のことが好きだなんて、余計に言えないよ。
『まあ、緊張はするよね。』
「うん。」
『でも黒河くんは香澄の気持ち知らないわけだし、声にしなきゃ伝わらないよ。』
「そう、だね.......」
『あんまりモタモタしてると、違う誰かに取られちゃうよ？』
とられちゃう、か.......
確かに、他の女の子と遊ばなくなったとは言っても相変わらずモテモテだし。
その中には私より遥かに可愛い子がたくさんいるわけで。
男勝りで、なんの取り柄もない私なんかの相手を梓がこれから先もしてくれるとは限らないもんね。
分かってる。
分かってるんだけど.......
「でもやっぱなあ～。」
告白する、って考えただけでこんなに早く心臓動くんだよ！？
いざ、告白するってなったらどんな状態になるのか想像もつかないよ！！
『まあ、やっと気持ち気づいたばっかりだしねー。少しは整理もしたいよね。』
うん。とりあえず気持ちの整理をしたいかも。
今はもういろんな感情、思いが混ざりに混ざって混乱してるし。
整理するもなにもないのかもしれないけど。
とりあえず、落ち着きたい。
