そのあと、今年の遊ぶ予定についてふたりで語り合った。
気づけば1時間も話に花を咲かせていた。
「そろそろ帰るか!」
カバンを持って学校を出た。
「じゃあ、また明日ねーー!」
「ばいばーいっ!」
校門でわかれた。
よし。
歩いて帰ろう。
と、カバンの中からいつも通り音楽を聞こうとケータイを出そうと思った。
「あれ?」
ケータイが、カバンの中に入ってない。
まさか、教室に置いてきた??
「最悪だ.......」
一回戻らなきゃ。
音楽は聞かなくても帰ることは出来るけど、ケータイ自体置いてきたのは結構まずい。
私は再び教室に向かって歩き出した。
みんなもう下校したのか、学校の中はシーンと静まり返っていた。
自分の教室につき、扉を開けようとしたその時だった。
「んっ........」
あれ?
誰か........いる?
私の空耳だといいんだけど。
空耳であると信じたいけど。
なんか、教室の中から甘い声が聞こえた気が.......
私は恐る恐る教室の扉をしずかにすこしだけあけ、中を確認してみた。
.........嘘でしょ.......
私の目に飛び込んできたのは、教室で熱いキスを交わすふたりの生徒。
そして、男の方は確実に黒河だ。
あのシルエットは、絶対に黒河。
あのヤローは、こんなとこで何してる。
女子生徒の制服ははだけているし。
私!教室に用事があるんですけど!
ケータイ欲しいんですけど!
何しちゃってくれてるの!

