【完】恋なんてするものか!







誰かに告白なんて、したことないし。






こんな気持ちになったのも、生まれて初めてで。





これが、“恋をする”てことなんだな、って。







この不思議な気持ちが。





温かいような、切ないような。






なんとも言えないこの感情が。





恋、なんだ。






「やべー。無性に香澄にキスしてー。」







「ダメに決まってるでしょ。」






「知ってるっつーの。」






なんなんだ、この見るからに恋人同士みたいな会話は。






だけど、内心。





させれたらされたでいいかも、なんて今まで思ったことない感情が生まれていた。







そんなこと、本人になんて口が裂けても言えませんけど。







ずっと、抱きしめあってた。





寒さなんて忘れて。






ただ、梓の体温と胸の鼓動を感じながら。





時間なんて忘れていた。





今まで、友達の恋バナはたくさん聞いてきた。






男子の話も、女子の話も。





時間が経つにつれて、話は惚気から愚痴へと変わっていく。







そうじゃない人たちもいるけど。






もしも、私達もそうなってしまうなら。






この感情がお互い薄れていってしまうとするなら。






このまま。




幸せな気持ちのまま、時間なんて止まってしまえばいいのに。






そう思った。






「何考えてんの?」






「えっ......」







「こうやって抱きしめ合いながら静かな時間、香澄はどんなこと思うのかなー、って単純に気になって。」






「な、なにも??」






びっくりした。





また心を読まれたのかと思った。






私の顔を見ずとも私の心が読めるなら正真正銘のエスパーなのかと疑うところだった。







タイミングよすぎ.......