【完】恋なんてするものか!






「うぅ.....」





やっぱり寒いなあ....





もうほぼ太陽は沈んでしまったから余計だ。





体全身に力が入る。





「ほら。」





目の前に差し出された手。





繋ごう、っていう意味だよね?





ちら、っと梓の目を見ると“この方が少しは温かいだろ”って私に訴えているようだった。






今更断るのもなあ.......





手なんてもう何度も繋いでいるし。





そう思って特に何も言わずに差し出された手を握る。






そんな私を見て穏やかに笑った梓。





そんな温かい笑顔に私も自然と笑顔がこぼれた。






「冷たい手してんなー。」






「だって寒いもん。」






手袋は持ってないから、どうしても手先は冷たくなる。






だけど、繋がれた左手は温かい。






やっぱり人の体温はとても温かいんだ。






「この上。もう少し歩くけど平気か?疲れてない?」






「うん、大丈夫。」





見上げると結構な段数があるだろう階段。






その横にたっている看板には“展望台↑”の文字。





だけど、全然疲れてない。






この自然な空気が心地よくて。





楽しくて。





ふたりで歩幅を合わせ、階段を上がっていく。






そして。





「ここ、連れてきたかったんだ。」






「う、わ........」






展望台についた。





そこには幻想的な景色が広がっていた。





下に広がる街の光。






それはまるで星空のようで。






「上も、見てみ?」





そう梓に言われて上を見上げると、





「すごい......」






上に広がる星空。






冬で空気が澄んでいるため、とても綺麗に星が見える。





今まで、こんな星空見たことない.......