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「ちょっと付き合って。」
その日のお昼休み。
お弁当を食べ終え美華と雑談しているところにやってきた梓。
「え?どこに?」
そう尋ねるが、「いいから、話がある。」と深くは話さない梓。
首をかしげながら、とりあえず話だけでも聞くかと梓と教室をあとにした。
ふたりで歩いてやって来たのは図書室。
奥にある勉強スペースの椅子に座る。
「どうかしたの?」
「や?ふたりになりたかっただけ。」
「....」
さらっと、意味不明なことを発言した梓。
え?ということは、特に用事はなかったってこと?
「話があるって......」
「これといって話はない。」
「....帰るわ。」
話ないのに私を連れ出す意味がわかりません!
別に特に話ないんだったら良くない?
せっかく人が美華と話してたっていうのに。
わざわざそれを中断させてまでここまで連れ出したのに、なによそれ!
「少しくらいいいだろ。付き合えよ。」
もう......わけわかんない。
立ち上がった私の手を、隣に座る梓に捕まれ、ストンと再び椅子に腰を下ろした。
「なあ。」
「なに。」
「もちろん24日は俺のために空けといてくれてるよね。」
「......なんの話?」
そんな当たり前かのように言ってるけど。
そんな約束、した覚えないんですけど。
「俺と過ごすために、クリスマスイブの日は何も予定入れてないよね?もちろん。」
いや、特に予定はないよ?
美華はそうちゃんとデートだし。
特にクリスマスだからといってなにもない。
なにもない、けどね!?
それは決してあんたといるためじゃないからね!?
あんたのために空けたわけではないんですよ。

