【完】恋なんてするものか!






むしろ、私があんな態度とってるわけだし、嫌ってると思うけど。






今まで、女にちやほやされて生きてきたわけだし?






私みたいに黒河の思い通りにならない女が一番嫌いでしょーよ。





「えーー、楽しそうだったけど?黒河くん。」





ていうか、隣の子と楽しそうに話してたのに、いつそんな場面を見たの。






「ありえません。」





それは、美華が考えすぎだと思う。





あんなやつに好かれるとか、勘弁してほしい。





このまま私に関わることなく、そこら辺の女とよろしくやっててほしい。






「はいはい(笑)まったく、こーゆーときは頑固なんだから。」





「頑固で申し訳ないわね!」





断固して、美華の意見は否定するわ。






「でも、黒河くんと香澄、お似合いだと思うんだけどな~。」





こいつは、まだ言うか!





「少し黙ろうか。」




なんでそんな私に、黒河を推してくる。




ここまで私が嫌ってるやつを!





「私だって心配なんだから!」





「なにが!」




「香澄、普通にいい子だし、私はすごい好きだから。このまま誰とも付き合わないで人生を過ごしていくなんて、もったいない!」






美華.......





そんなこと考えてくれてたの?




嬉しい。




嬉しい.......けどね?





「だからって相手を黒河にする必要ないでしょ!」





なーんで、よりによって黒河にしてみたの。





そうやって心配してくれるのは嬉しいけど、他にたくさんいるわけじゃん?男子なんてさ。





「早く幸せになってよね、香澄!」




彼氏にいない美華には言われたくないけどね?





私は美華に「ありがとう。」とお礼を言っておいた。