口は悪いし、失礼だし、自分勝手だし。
それに、女癖も悪いんでしょ?
いいことないじゃん。
「やっぱり、ずば抜けてる顔とスタイルじゃない?」
「あら、そう。」
結局、女も女ってことか。
チラッと隣を見る。
黒河は、前の女の子と話していた。
女の子は嬉しそうに、黒河と会話をしている。
黒河も黒河で、普通に話してるし。
よくわかんないやつ。
「あの容姿だから、泣かされるって知ってても、女の子がよってくるんだってさ。」
へーーーーー。
それなら、泣かされたとしても、寄ってきた女も自業自得じゃない?
黒河の肩を持つなんてことは一生しないけども!!
泣かされるって知ってるわけだから、例えそれで黒河に泣かされても、仕方のないこと。
「私はもう近寄りたくないわ。」
他でやってくれ。
どーせ、黒河を求めてる女なんてそこら中に転がってるだろうし。
嫌でも黒河には女がよってくるだろうから。
私には関係ない。
「でも、黒河くんは香澄のこと嫌いじゃないと、私は思うけど。」
「はあっ!?」
いきなり何を言い出す!
「えー、だって話してた時も楽しそうだったし。」
「誰が。」
「黒河くん。」
いやいやいやいや......
「ないない。」
笑わせないでよ。
んなこと、あるわけないでしょ!

