「じゃあな、Mな香澄ちゃん?」
私の頭をポンポンと叩くと、そのまま背を向けて歩き出した。
そんな梓の背中に向かって、
「Mじゃないわ!ボケっ!!」
と、私の叫び声が響き渡った。
***
「あーんなラブラブな姿見せられて、こっちが恥ずかしかったわ!」
次の日、私は案の定、美華に捕まっていた。
嫌な予感はしてたんだ。
あのバカが、人前でほっぺにチューなんてするものだから。
美華が私と梓を残して変える時の顔も、『あとで事細かに聞いてあげるから』て顔だった。
「あ、あれは向こうが勝手にしたことであって!」
「えー!でも香澄も顔真っ赤にしてまんざらでもなさそうだったじゃーん!」
「あれは、人前でほっぺにチューされて恥ずかしくなって赤くなっただけで別に満更でもないなんてそんなことないしっ!!」
「またまたそんな必死になって~!!両想いなんだしさっさと付き合っちゃいなよー!」
「付き合わないよ!!み、美華こそ早く告白して付き合いなよ!」
なんとか話題を私のことから変えたいと思い、私は美華の話を始めた。
「えー、でもまだ知り合って時間たってないし香澄たちみたいに両想いじゃないしー。」
いやー、両想いなんだけどね?
美華が鈍感で気づいてないだけなんだけどね?
まあそうちゃんもバレないようにはしてるらしいけど。
「香澄が黒河くんと付き合ったら美男美女カップルだと思うんだけどね。」
「ないから!ありえないから!」
「でもなんか昨日のふたり見てたらもう少しな気がする♪頑張れ☆」
と、とてもキラキラした表情で言われた。
頑張れって言われたって.......
何をどう頑張るのよ.....

