悔しかったけど。
ミナが言っていたこと、事実でもあった。
男っぽいし、今まで女として見られたことなんてないし。
確かに、普段女の子からモテてる梓と仲良く出来ていたことに、最近は優越感すら覚えていたかもしれない。
.........嬉しかった。梓が私に構ってくれること。
存在を知った当初は、そんな気持ち1ミリもなかったけど。
こんな感情を覚えたのはつい最近のことで。
「香澄とバイバイしたあと、ふと振り返ったら誰かと学校戻っていくのが見えてさ。なんとなく嫌な気がして、戻ってきて正解だったわ。」
「たまたま近く通りかかったら言い合いしてたから。」
「本当.......っ......ありがと.......」
嬉しくて、涙が止まらなかった。
こんなに愛されていたんだって。
こんなに大切にしてくれていたんだって。
私のことを思って、ミナに色々言ってくれて。
「はいはい、泣かないのー!」
「美華ぁーーー!」
私は美華に抱きついた。
私を抱きしめ、背中をさすってくれる。
私、いつからこんな弱くなったのかな。
きっと、普段だったら平気なのに。
だけど、梓のことを考えたら下手なこと言えなかった。
張り合ってしまったから、こんなことになったの?
「ほーら!抱きつくのは私じゃないでしょ?」
と、美華は私の体を離すとトン、と梓の方に体を押した。
その反動でバランスを崩した私はそのまま梓に抱きしめられる形になった。
「じゃあ、ここからはおふたりでどうぞ?邪魔者は退散します。」
美華はそういうと帰っていった。

