そう言って、片手を私の前に出してきた黒河。
「どーも。」
あえてその手は無視をした。
握手しよう、の意味だろうけど。
あんたとよろしくするつもりはないし。
握手する意味だってないし。
「冷たい女だねえ。」
「余計なお世話。」
冷たいのはあんただからってことに、気づいてないのだろうか。
まあ、バカそうだし。
どうせ、気づいてなんていないんだろう。
「アンタさ、彼氏いたことないでしょ。」
「.........は?」
いきなりどんな質問だよ。
私の恋愛事情なんて、アンタには関係ないでしょうが!
「あ、あるわよ、かっ、彼氏の、ひとりやふたり.........いたこと.........」
咄嗟に嘘が口から出てしまった。
だって、そんな決めつけみたいに言われたら誰だって悔しいでしょ?
「強がったって、いいことねーぞー。」
「じ、事実ですぅ~!!」
「ふーん。」
........なによ、その目は。
人を舐め回すように見やがって。
お前なんかに彼氏がねぇ、みたいな目は何なんだ。
ま、まあ、嘘ですけど。
それでも失礼でしょうが!
専ら否定するなんて!
「じゃー、その元カレがどんなやつだか見てみたいわ。」
「~~~っ........うるっさい!どーせ、私は男勝りで、彼氏もできたことないような女ですよ!」
あーーーーー!!!
イライラする!

