パーカーをもらうなんてことはできない!
もらったところで恥ずかしくて着られそうにないし。
「あー。電話切りたくねー。」
ムシャクシャしたようなそんな声。
そんな、素で言ってるような声で言わないでよ。
あんたになんて、騙されないんだから。
「このままずっと電話繋げてたい。」
「む、無理に決まってるでしょ!」
「電話が無理なら、一緒に住むか?」
「い、一緒にって.......もっとむりでしょうが!」
流れでなんてこと言ってんの!
まだ私たち高校生だよ!?
そんな同棲発言されても困る。
梓が言うと冗談な感じがしないからもっと嫌だ。
「まあ、焦らなくても後々結婚して嫌でも一緒に住むけどな!」
「結婚しないし、一緒にも住まない!」
「わかんないだろ?お前を俺の虜にしてやるから。」
「~~~っ.......」
声だけだから。
表情はわからないから。
余計になんかドキドキ胸が踊り出して。
きっと顔も真っ赤。
いつだって私は梓には適わない。
それはもう、認めざるを得なかった。
たとえ、自分に嘘をついても。
偽りの気持ちを上書きしても、もう限界が近づいていること。
薄々は気づいていた。
だけど私は意地っ張りだから。
素直じゃないから。
認めたくない。自分に負けたくない。
そんな気持ちでいっぱいだった。

