「ちょ、ちょっ......と......っ.....」
「ムカつくなあ。香澄と海にきたあいつらも、さっきヘラヘラ声掛けてきたふたり組も。」
「や、やめっ........」
「俺の香澄なのになあ。」
だ、だめ.......体の力が抜けていく.......
足がガクガクいい始める。
「こういうの、嫌じゃなかったりする?」
「ほんっ、と......だめ.....っ....」
「俺じゃなくても、こういう反応すんの?それとも......俺だからこういう反応してんの......?」
「見られてるっ......からっ........」
ここ、外だよ?
人で溢れかえる海の浜辺だよ!?
そんなところでこんなことするなんて、考えられない!
「俺の前だけにして.......可愛い姿見せんのも。こういう反応すんのも。全部、俺の前だけでいい。他のやつには見せないで。」
そういうと、再びギュッと抱きしめられる。
ドキドキしてる胸の音が、梓にバレてしまいそう。
前開きのパーカーの間から、梓の肌を直接感じる。
服の上からでは感じられない肌の温かさ。
「私のこと、避けたくせに.....」
席替えしようって、言ったくせに。
今日あった時、挨拶もしてくれなかったくせに。
なのに、なんでそんなこと言うのさ。
「それは......その方が、香澄のためだと思ったから。俺を突き放したから、もうそばにいられないと思ったから、離れようとした。香澄に辛い思いはさせたくねーしな。」
な、なによ.....
最初はずーっとしつこく関わってきたくせに。
ちょっかい出してきたくせに。

