「なんのこと言ってんの?」
ぱっと頭に浮かばなかったからそう聞くと、「ちっ」と、小さく舌打ちをされた。
はあ!?
なんで舌打ち!?
私あんたに舌打ちされるようなことした!?
意味わからないんですけど!
「昨日の授業、サボったと思ったら男とイチャついてたとはな。」
「なに、あんたそうちゃんのこと言ってんの!?」
「名前は知らねーよ。興味ねーし。」
と、小さく言った。
「そいつと、帰りも一緒に帰ってたしどういう関係なわけ?」
「.........あんたには関係ないでしょ。」
私の友好関係まで、あんたにとやかく言われる筋合いはない。
首突っ込むのもいい加減にしてよね。
あんたは私の彼氏かっての!
彼氏だったとしても、そんなわがままで自分勝手な男無理だっつーの!
「ふーん。関係ない、ねえ.........」
ジリジリと、近づいてくる。
私は一歩、また一歩、あいつから距離をとる。
───とん
どのくらい下がったのだろうか。
教室の壁際まで梓に追い詰められてしまった。
「可愛くてモテモテな香澄ちゃんは、いつになったら俺のものになってくれるのかな?」
「一生経ってもならないわ!アホ。」
なーんでそんなに自分に自信があるかな?
死んでも嫌よ!あんたの彼女なんて!
「そうやって、また口ごたえする。で、誰なの?あの男。」
またその質問!?
しつこいな。

