「ふぁぁぁぁ~~.......」
「ちょっとー、寝不足?」
「んー?大丈夫ー。」
本当は昨日、ろくに寝てないんだけどね。
少し眠りについても30分に1回くらい目が覚めてしまった。
「まさか、大好きなダーリンのことを思って眠りにつけなかったとか!?」
「ないない。あり得なーい。ふぁぁぁ~~.........眠っ......」
目が重たくって仕方ない。
今にも閉じてしまいそうだ。
私は自分の目を両手で開いた。
「朝からなんちゅー変顔してんの。」
「痛っ!」
頭にチョップを食らわせたのはもちろん朝から女子の目線が熱い梓で。
「学校一の“イケメン”が台無しですよ~?」
憎たらしい。
なんでイケメンを強調する。
あんたこそ人のこと言えないくせに。
「授業やってられなーい。」
「おい、無視かよ。」
「照れ隠しはやめなよ~、香澄。」
梓といい美華といいホントに.......
私の味方はいないわけ!?
「ほーう、照れ隠しか。」
梓はすーぐ調子乗るし。
「本当は朝から話せて嬉しくて仕方ないくせに~。」
美華はすーぐ私のことからかうし。
「寝るからホームルーム始まったら起こして。」
私は限界の末そのまま机に突っ伏した。
ふたりの話聞いてたら頭がどうにかしそうだ。
ケラケラと笑うふたりを無視して目を瞑る。