梓と関わるようになって、少しずつ扱い方が分かってきた。
いちいち本気になって言い返したところで意味がないっていうこと。
結局は、悔しいけどあいつの方が上だからどうにか言いくるめられてしまうから。
「んだよ、そのすげー適当な感じ。」
「返事だけでもしてあげてるんだから、ありがたいと思いなさいよね。」
「すげー、上から目線。」
その言葉、あんたにだけは言われたくないわ。
自分も相当俺様で自分勝手だっていうことに気がついてはいないんだろうか。
これだから、自惚れヤローは面倒なんだ。
帰りのバスに乗り込んで、バス停までバスに揺られた。
久々にはしゃいだからだろうか、急遽襲ってきた眠気にどうにか勝ちながら外を見つめていた。
「眠かったら寝ていいぞ?ついたら起こすから。」
私がうとうとしていることに気がついたのか、声をかけてきた梓。
こうやって変なところ、気が聞いて優しいから嫌なんだ。
眠い時は思考回路もあまり働いてくれないし。
「ここ、使ってもいいよ?」
と、自分の肩をとんとんと叩く。
誰が使うか、あんたの肩なんて。
そう思いながらも意識は少しずつ遠くなっていった。
***
───トントン
しばらくして、肩を叩かれ意識が戻ってくる。
「次だぞ。」
寝てしまったようで、梓に起こされた。
もう次の駅で降りるのか。
うーんと伸びて外を確認。
「起こしてくれてありがとう。」
「どーいたしまして。可愛い寝顔も拝めたんで万々歳!」
「.....あっそ。」
本当に可愛いとか簡単に言うのやめてよね。

