そして、バスケの決勝戦が始まった。
それはもう接戦で。
見てる私たちでさえ、手に汗握る試合だった。
あんなに上手い梓もひとりで試合も運べず。
まあ、チームプレーが当たり前なんだけどね?
それでもクラスメートのみんなでパスを回しながらゴールを決めていく。
その試合を見ながらなぜか私はドキドキして、プレーをしている梓を目で追っていた。
別に、梓が目立って活躍しているから自然と目がいっちゃうだけで........
って。
私最近自分の気持ちを否定してばっかりな気がするなあ。
考えては否定して。
考えては否定しての繰り返しだ。
そして、なんとバスケは優勝してしまった。
最後、ブザービートとはいかないものの、ギリギリで梓がスリーポイントシュートを決めた。
別にそのゴールで逆転したとかじゃないから、どうってわけではないんだけどね。
だけど接戦の末、勝ちを掴み取っていたのだ。
クラスメートと無邪気に勝ちを喜んでいる梓の姿。
ギャラリーの盛り上がりも最高潮だ。
これでまた、梓のファンが増えたな。
「香澄、すごい穏やかな表情してるね。」
「え、何それ。」
「みんなと喜びあってる黒河くんのこと見ながら、優しい顔してるよ。」
なんだそれ。
そんなこと、あるわけない。
私がアイツを見ながら穏やかで優しい表情?
「それは美華の考えすぎでしょ。」
「違うよお!そろそろさ、素直になれば~??」
なんて言う美華。
私はいつでも素直よ。
だからそんなこと言われる覚えは、ないんだけどな.........
「自分に素直にならないと、辛いだけだよーー??」
「はいはい。分かってる分かってる。」
「嘘つきー!」

