…… え。 「仁奈ちゃん!!」 妙な沈黙を破ったのは 悠希だった。 漫画家、ナナ・ホワイトが座っているはずの 場所に、俺の大好きな彼女はいた。 「なんで仁奈ちゃんがいんの?!」 係員に促され、悠希は仁奈に新刊の漫画を渡した。 しかし、かなり混乱してるようだ。 俺だって、訳が分からない。 なんで仁奈がここにいんだよ。 「こんにちは。ナナ・ホワイトです!」 仁奈はいつも通りの調子でそう言ったが、 目は若干泳いでいる。