「あぁ、姉貴と妹がいる」
無理に仁奈の話したくないことを聞くのもなんだしな…
「へー!仲良し?」
仁奈はぱっと思いついた話題にとても満足しているようで、
俺の兄妹の話に食いついてきた。
「別に。お前は?いんの?」
「年子の弟がいるよ」
「ふーん」
「……」
また沈黙がやってきた。
仁奈は今何を考えてんだろ?
俺と同じように、
また沈黙だ、とかあきれてんだろうか。
もっと話せよ、とか思ってんだろうか。
何話そう…何話せばいいんだろう…
せめて俺の気持ちだけでもわかって欲しい。
俺は、話すのが上手くないけど、
いつもお前のこと、考えてる…
俺は膝の上に置かれている
仁奈の小さな手を、左手でそっと握った。
