俺はこんなことするキャラじゃないかもしれない…

その場にいた全員の目が点になっていた。

でも、そんなこと気にしない。



俺は今まで、恥ずかしいとか、

かっこ悪いとか、

そんなことばっかり考えて

色々損してきた。

仁奈と両想いになるまで

ずいぶん遠回りしてしまったし。



だから、これからもっと自分に正直に

生きていきたい。

仁奈みたいに、言いたいことはいつも言えるように…




「ちょーっと!」

甘い雰囲気が、悠希の一声で吹き飛ばされた。

「光、何やってんの?
仁奈ちゃんに触んないで」


ふっ。 もう悠希なんて怖くねーぜ。

俺は見せつけるように、仁奈の肩を寄せてこう言った。


「俺ら、付き合ってるから」